マイホームをお持ちの方にとって、欠かせないメンテナンスとして外壁塗装工事が必要な事は皆さんご存知かと思います。
外壁塗装ではそれぞれの家に適した塗料を選定し施工する事が非常に重要です。
現在、日本の木造住宅の外壁材として主流となっているのがサイディングボードになります。
サイディングボードは主に、窒業系・金属系・木質系・樹脂系の4種類があり各建材メーカーから、様々なデザインや性能をもった数多くの製品が開発・販売されており、技術の発達と共に日々進化を続けています。
そんなサイディングボードですが、長く安心して暮らすためには当然塗装によるメンテナンスが必要です。
しかし近年、サイディングボードの外壁塗装を初めて行った家で、全国的にある問題が多発しているようです。
塗装が剥がれる難付着サイディングとは?
「難付着サイディング」とは、2001年以降から使われるようになった、表面に特殊なコーティングが施されたサイディングボードの事で、外壁に汚れを付きにくくする機能や、色褪せを抑制する為、主に「光触媒」「親水性」「無機」「フッ素」などのコーティング加工がされた製品を指します。
2001年以降の販売開始当初より、各社メーカーが開発に乗り出した事で製品数が増え続け、現在では多くの戸建住宅に使用されている外壁材の一つとなりました。
コーティングされたサイディングボードは、汚れがつきにくいという最大のメリットがありますが、同時に塗り替え時の塗装がつきにくいといったデメリットが存在します。
この事は、コーティング加工されたサイディングボードが登場してから、しばらく経った後に初めて塗り替えをした多くの家で塗装が剥がれてしまう事例が多発し、全国的に問題となった事で「難付着サイディング」という存在が広く知られることとなったのです。
難付着ボードは塗装できない?
ここまで読んだ方の中には「難付着サイディングには塗装ができないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、難付着サイディングが使用されているお家でも塗装工事を行うことができますのでご安心ください。
全国的に塗膜剥がれの問題が発覚した当初は確かに、難付着サイディングに対応した塗料というのはありませんでした。
その為、通常のサイディングボードと同じく従来の塗料を使って、難付着サイディングの塗り替え工事を行なっていた結果、施行後数ヶ月で塗装が剥がれるといった事例が多発し、当時は難付着サイディングボードの家は塗り替えができないと言われておりました。
しかし、そうした問題を受けて各塗料メーカーが開発に乗り出し、現在では多くの塗料メーカーから、難付着サイディングに対応した下塗り塗料が販売されており、通常と同じく塗り替え工事が可能となりました。
ですが、塗装工事を依頼する業者選びや、塗料選びには特に注意が必要です!
難付着サイディングに対応した塗料を使う事で塗装工事が可能になった現在でも、その事を知らない業者は数多く存在しています。
特に近年では、汚れにくさや色褪せしづらい点が人気となり、多くの新築物件でコーティング加工されたサイディングが採用されておりますが、塗装業者の営業マンや職人の知識不足により通常塗料で施工してしまう、塗料の選定ミスによる塗膜の剥がれが多くあるようです。
そうしたことから、塗装工事を検討する際にはしっかりとした知識と経験をもった業者であるかを確かめた上で、調査の依頼をするようにいたしましょう。
難付着サイディングの見分け方
サイディング外壁のご自宅にお住まいの方で外壁塗装をお考えになる場合には、業者に調査を依頼する前にまずはご自身でチェックしてみる事がおすすめです。
一般の方でも簡単に確かめる事ができますので是非参考にしてみてください。
①新築時の図面を確認
お手元に新築時の図面や仕様書などの資料があれば、まずはよく確認してみましょう!
使用されている材料について記載されている事がある為、そこから判別できる場合があります。
②壁を手で触り、チョーキングを確かめる
一般的なサイディングボードは築8年〜10年程度でチョーキングという劣化症状が起こります。
チョーキングとは紫外線によって劣化が進み塗装表面が粉っぽく、手で触ると粉がついたり、壁に手跡が残ります。
ですが、外壁表面にコーティングされた難付着サイディングの場合、築10年以上が経過してもこのような劣化症状は見られない事が多く、チョーキングが起きていない場合には難付着サイディングが使用されている可能性があります。
③ラッカーシンナーを布につけ、壁を擦ってみる
築10年以上経っても色褪せや、チョーキングが起きていない場合にはラッカーシンナーを雑巾などに染み込ませて外壁の目立たない部分を擦ってみましょう。
ラッカーシンナーは刷毛などの洗浄に使われる程塗料を溶かす力が強い為、通常のサイディングの場合すぐに塗装が溶けて布に壁の色が移ります。
逆に難付着サイディングの場合は、表面のコーティングが強く塗装が解けづらい事が特徴の為、ラッカーシンナーを染み込ませた布で強く擦っても布に壁の色がつきにくいです。
ラッカーシンナーを染み込ませた布で壁を強く擦っても、色がつかない場合は難付着サイディングである可能性が高いと言えるでしょう。
まとめ
最初にお伝えした通り、建築資材は技術の発達と共に日々進化を続けており、丈夫で長持ちする新製品が増え続けています。
それ自体はとてもいい事ですが、塗装工事を行う業者側が知識のアップデートを怠っていると、そうした新製品に対応した塗り替え工事を提供できないといった問題につながります。
残念なことにしっかりとした知識を持たない塗装業者は数多く存在します。
塗装工事はとても高額な商品で、なおかつ契約時には形がありません。
大切なお家の塗り替え工事を任せる業者選びは慎重に行い、価格面だけで業者を比較することのないように注意しましょう。
また、上記のようにご自身で簡単に見分ける事も出来ますので、これから初めて外壁塗装をされる方は是非試してみてはいかがでしょうか。
最後に
私たちワタルペイントでは、横浜市保土ヶ谷区を中心に職人直営の外壁塗装専門店として日々活動しております。
塗装工事の国家資格を持った代表自身がお客様のご自宅にお伺いして、時間をかけて隅々まで調査した上でそれぞれのお家に最適なプランを複数ご提案しております。
もちろん調査、お見積もりは無料で行っておりますので、「まだやるかわからないけど、ちょっと見て欲しい」といった方でもお気軽にご相談ください。
一人一人のお客様と誠実に向き合い、心を込めてご対応いたします。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。